2012年12月6日木曜日

山頭火ゆかりの旅

         ・・・岩村操子

 『草原』初版の月に山頭火ゆかりの旅が出来たこと、幸せな三日間でした。好天で日も長く、朝早くから句碑めくり。水娥さんの万歩計が毎日一万数千、それでもみんな元気で、毎晩地酒をくみかわしました。飲めないのは昭代さん、みんなに付き合っていつも二コ二コ、ご苦労さまでした。
 未だに何処に何やら整理つかずにいます。又ゆっくりと機会を作り行く事にします。
 大道の造り酒屋跡、今でも酒を商うお店です。少しのお酒が土間に有るだけの暗いお店ですが、すかさず山頭火のラベルを見つけ、リュックがずーんと重くなりました。
 裏に回って見たところ、酒造りの大きな樽が五つ、タガがはずれぐずぐずに崩れ、百年近く手付かずに有る惨状には悪寒がしました。これは立派な文化財です。整理をすれば金にならないお宝が一杯あるでしょうに。
 道案内図も少なく、町の人も山頭火とは何ぞや? という感じ、まあ、押しつけがましいところが無いことを良しとしますか。

  携帯が列島の隅っこで鳴り出した
  地酒もったりとチシャの小鉢
  佗助一輪の疎水
  梅古木が春を宿し
  楓ゆれるを見てお扶茶をいただく
  勝手口出れば西日まともに石蕗
  散り急く山茶花の種はポケットに入れた
  保寧山の門は足高く上げる
  みんな童になって素足

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